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8.オペラに出掛けるときの身支度






気になる服装

おしゃれをしていくのもオペラの楽しみの一つ。または、急にオペラに誘われて、何を着ていったらいいのか困っている人もいるかもしれません。
 
外国の一流オペラハウスでは男性にはジャケットとネクタイ、女性にもそれなりのドレスアップが求められることが多いのですが、日本では、普通のクラシックのコンサートと同じ程度と考えてよさそうです。
 
そもそも外国のオペラハウスは、豪華なシャンデリアに絨毯というように、建物自体が贅沢な雰囲気となっていますが、例えば日本の新国立劇場は、そこまで豪華といえるほどでもなく、コンサートホールと同程度の雰囲気です。中にはTシャツにGパンという人もいないことはないのですが、客席全体としてそれなりの品格を持つことも大切ですよね。
 
カジュアルな服装が多いといっても、そこはオペラの公演ですので、非日常の雰囲気を楽しみたい人が、きちんとおしゃれをして自分だけ浮いてしまうということはなさそうです。まだ日本ではオペラは特別なジャンルとみなされているようで、普通のクラシックのコンサートより緊張感が見受けられます。
 
S席5万円くらいの外来オペラでは、かなりおめかししてくる人が多いようです。結婚式の披露宴のような華やかさが感じられます。男性はスーツの人も多くなります。女性では着物の人もいます。それでも今はカジュアルな服装が多く、タキシードやロング・ドレスといった人はほとんどいません。
 
ある人にとってオペラ鑑賞が、非日常の雰囲気を楽しむものだったり、デートだったり、息抜きだったり、社交の場であったりと人それぞれです。周りの人が迷惑にならないようなきちんとした服装であれば、その人の事情に合わせておしゃれもできる、カジュアルにリラックスすることもできるというように、日本のオペラ公演は幅のある客層を受け入れているようです。



持ち物と言えばオペラグラス

オペラに出掛けるのに必要な持ち物といえば、チケットの他に・・・これといって必要なものはありません。気軽に出掛けることができます。
 
あえて言うなら、後方の座席を予約した人はよく「オペラグラス」を持っています。手のひらサイズの小型の双眼鏡ですね。歌手が歌ったり、演技をしたりしているときの細かい表情を見分けるために、とても便利なものです。大型の双眼鏡を持っている人はあまりいません。開演後、暗くなってからあたふたとカバンの中を探すことのないように、開演前に手に持っておくようにしましょう。
オペラグラスを持っていなくても、ロビーで貸出しを行っている場合があります。だいたい500円くらいで借りることができます。
 
オペラは映画と違って劇場内での飲食は禁止です。休憩のときにロビーでお菓子を食べたり、サンドイッチをつまんだりしている人はよく見かけます。最近ではペットボトルのお茶を持ってきている人もいます。
 
女性のバックは小さいものが多いと思いますが、プログラムを購入する場合はご用心。今はB5サイズのプログラムが多いので、バックに入らないことがあります。
 
また、「袋」でもビニール袋を劇場内に持ち込むのは、なるべく避けたいところです。身を動かすたびに、持っていたビニール袋がガサガサと音を立てると周りの人に迷惑がかかることになります。



開場時間と開演時間

準備ができたら、いよいよオペラ鑑賞に出掛けましょう。ここで注意するべき点は、「開場」時間と「開演」時間です。
 
実際にオペラの演奏が始まるのは、開演時間です。この開演時間の5分前までには、着席していなければなりません。もし着席する前に開演が始まってしまうと、後ろの方で立ち見となるか、劇場内に入れないこともあります。
 
開場時間は、チケットを見せてホワイエ(ロビー)に入ることのできる時間です。オペラでは開演時間の30分前や1時間前など、長めに取ってあるのが普通です。開演時間に間に合うようにゆとりを持って出掛けることにしましょう。
 
到着して、自分の座席がどこにあるかわからない場合は、座席図の側に立っている係の人に聞けば、案内してくれます。劇場・ホールの係の人はとても親切で丁寧な対応をしてくれるはずです。
 
座席の番号は間違えないように、着席する前に必ず確認するよう気をつけましょう。例えば、同じ3階席でも、正面の席のほかに、右側(R)、左側(L)といった種類の席があったり、そのサイドの席が、2階と3階の間の高さにあったりして、自分が何階にいるのか一目で判断できない場合があります。間違えて座っている人のところに、正しいチケットを持っている人がやってきて説明している様子をよく見かけることがあります。時間に余裕があれば問題ありませんが、開演間際である場合は、大あわてで正しい席に向かわなければならないことになってしまうのです。

 
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