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メゾ・ソプラノ








【ア】


アントナッチ,アンナ・カテリーナ  (1961-、イタリア)
 ボローニャに生まれ、1986年、アレッツォ歌劇場に『セヴィリャの理髪師』でデビューした。翌年、マリア・カラス・コンクールに1位なしの2位。1997年、ミュンヘン音楽祭で『ポッペアの戴冠』のポッペアを歌い成功を収め、その後もウィーン国立歌劇場にデビューするなど活躍の幅を広げている。

ウルマーナ,ヴィオレタ  (19??-、リトアニア)
 リトアニアの首都ビリニュスの音楽大学、ミュンヘン音楽大学を卒業し、バイエルン国立歌劇場のオペラ・スタジオで研鑽を積む。1994年、ルツェルンで『ドン・カルロ』のエボリ公女を歌い、バイロイト音楽祭に『指環』でデビューする。ベルリン・ドイツ・オペラの『パルジファル』クンドリー役で高い評価を得た。

オブラスツォワ,エレーナ  (1937-、ロシア)
 レニングラード音楽院に学び、1964年、ボリショイ劇場で『ボリス・ゴドゥノフ』のマリーナを歌いデビュー。1975年、ウィーン国立歌劇場にカルメンで、翌年にはメトロポリタン歌劇場にアムネリスでデビューした。この頃からヨーロッパを中心に国際的に活躍し、サントゥッツァ、ウルリカ等、確実な歌唱をみせる。


【カ】


カサロヴァ,ヴェセリーナ  (1965-、ブルガリア)
 始めはピアノを学ぶが、ソフィア音楽院で声楽に転向する。在学中からソフィア歌劇場の舞台に立ち、卒業後の1989年、チューリヒ歌劇場と契約。1992年にはマリリン・ホーンの代役を務め絶賛された。特にモーツァルト、ベルカント・オペラをレパートリーとし、その実力はグルベローヴァにも認められた。

ガナッシ,ソニア  (1966-、イタリア)
 パルマ音楽院で学び、1990年、スポレートのコンクールで優勝。1992年、ローマ歌劇場に『セヴィリャの理髪師』のロジーナでデビュー。その後、イタリア国内外で評活躍し、ミラノ・スカラ座、コヴェント・ガーデン等にデビューした。ロジーナ、チェネレントラなど、ロッシーニ歌手として評価が高い。

ガランチャ,エリーナ  (1976-、ラトビア)
 リガで学び、その後、ウィーンに渡る。1998年、ラトビア国立歌劇場のメンバーとして『アンナ・ボレーナ』でデビュー。2003年からウィーンで活躍し、ニクラウス、シャルロットなどを歌う。その後もザルツブルク音楽祭、コヴェント・ガーデン、メトロポリタン歌劇場と次々とデビュー。東京の新国立劇場にも2003年に出演。

キルヒシュラーガー,アンゲリカ  (1965-、オーストリア)
 ザルツブルクに生まれ、モーツァルテウムでピアノを、ウィーン音楽大学で声楽を学ぶ。各種のコンクールに入賞し、グラーツ歌劇場、ウィーン・フォルクスオーパーに出演、1994年にウィーン国立歌劇場と契約し、『フィガロの結婚』のケルビーノでデビューした。ウィーンで最も愛されているメゾ・ソプラノとして、大活躍している。

グレイヴス,デニス  (1962-、アメリカ)
 ワシントンに生まれ、D.エリントン芸術院でゴスペル歌手を目指したが、オペラ歌手に転向し学び直す。1990年、ワシントン・オペラに『リゴレット』のマッダレーナでデビュー。1995年にはメトロポリタン歌劇場に『カルメン』でデビュー。カルメン、ジュリエッタ、デリラ等を当たり役として黒人歌手として最も成功している一人。

コジェナー,マグダレーナ  (1973-、チェコ)
 ブルーノで生まれ、同地の芸術院で学び、その後、モーツァルト国際コンクールで優勝する。同年の年間最高新人賞を受け、また、アルヒーフ・レーベルからバッハのアリア集をリリースするなど、宗教曲のスペシャリストとして注目された。オペラでも1996年にウィーン・フォルクスオーパーと契約、1999年のエクサンプロヴァンス音楽祭『ポッペアの戴冠』のネローネ役で好演した。指揮者のラトル夫人でもある。


【サ】


シミオナート,ジュリエッタ  (1910-2010、イタリア)
 ボローニャに生まれ、1936年、ミラノ・スカラ座に『リゴレット』のマッダレーナでデビュー。1942年の『セヴィリャの理髪師』のロジーナで成功し、1966年までミラノ・スカラ座で活躍した。その後、メトロポリタン歌劇場でも名声を得る。戦後のタリア・オペラ界、最高のメゾ・ソプラノ。


【タ】


ディドナート,ジョイス  (1969-、アメリカ)
 カンザスに生まれ、ウィチタ州立大学、声楽アカデミー(AVA)を卒業し、サンタフェ、ヒューストンのオペラ研修所で学ぶ。2001年にミラノ・スカラ座の『チェネレントラ』でデビューするなど、ロッシーニ・オペラのスペシャリスト。2002年には新国立劇場にも『セヴィリャの理髪師』のロジーナで登場。2012年にグラミー賞を受賞し、授賞式で歌う。

ディンティーノ,ルチアーナ  (1959-、イタリア)
 ヴェネツィアで学び、1983年のスポレート国際声楽コンクールに優勝し、『イル・トロヴァトーレ』のアズチェーナでデビューする。マリア・カラス・コンクールにも入賞。1992年、ムーティが指揮するミラノ・スカラ座『ドン・カルロ』のエボリ公女を歌い好評を博し、アムネリス、デリラ、カルメン等で評価を得る。


【ナ】


【ハ】


バルツァ,アグネス  (1944-、ギリシャ)
 1968年、フランクフルト市立歌劇場ドホナーニ指揮『フィガロの結婚』ケルビーノでデビュー、その後も世界中の歌劇場に出演し活躍。ケルビーノやオクタヴィアンなどのズボン役としても、カルメン、デリラ、サントゥッツァなどメゾ・ソプラノの大役としても、確実な結果を出すオールラウンドプレイヤー。特に力強い表現力を持ち、声だけで感情を自在に描き分ける。

バルチェローナ,ダニエラ  (1967-、イタリア)
 トリエステに生まれ、デビューまもなくペーザロのロッシーニ音楽祭に呼ばれ、その後、1998年、ミラノ・スカラ座にデビューした。1999年、ローマ歌劇場に『セヴィリャの理髪師』のロジーナで評価され、ペーザロの『タンクレディ』でその評価を確固たるものとした。ロッシーニ歌手として注目を集める逸材。

バルトリ,チェチーリア  (1966-、イタリア)
 歌手の両親のもとローマで生まれ、ローマ聖チェチーリア音楽院で学び、1987年、ュヴェツィンゲン音楽祭で『セヴィリャの理髪師』のロジーナを歌い注目される。1991年、ボローニャ歌劇場『チェネレントラ』のアンジェリーナは評判を呼び、世界中で最も人気のあるメゾ・ソプラノとなった。趣向を凝らした歌曲のディスクも多い。

ファスベンダー,ブリギッテ  (1939-、ドイツ)
 ベルリンにて著名なバリトン歌手の父に学び、1961年、バイエルン国立歌劇場『ホフマン物語』のニクラウスでデビューする。その後は世界各地の有名歌劇場で歌い、特に『ばらの騎士』のオクタヴィアン、『フィガロの結婚』のケルビーノ等のズボン役で活躍。シェンク演出『こうもり』のオルロフスキーでは、類い希な演技のセンスを見せた。

フォン・オッター,アンネ・ゾフィー  (1955-、スウェーデン)
 ストックホルム王立音楽院等で学び、1982年、バーゼル歌劇場でデビュー。その後、コヴェント・ガーデン王立歌劇場、メトロポリタン歌劇場など世界中の一流歌劇場に登場する。ズボン役で定評があり、技術、解釈ともによく研究されている。リートや声楽曲の分野においても現代を代表する歌手。ディスクも多く、内容が充実している。

フォン・シュターデ,フレデリカ  (1945-、アメリカ)
 ニュージャージー州に生まれ、ニューヨークのマンネス音楽大学で学ぶ。1970年、メトロポリタン歌劇場『魔笛』でデビュー。1973年に歌ったケルビーノで大成功を収め、パリ・オペラ座、グラインドボーン音楽祭などで歌う。レパートリーはモーツァルト、フランスものを中心に現代曲まで幅広い。

ベルガンサ,テレサ  (1934-、スペイン)
 マドリード音楽院で声楽を学び、1957年、エクサン・プロヴァンス音楽祭で『コジ・ファン・トゥッテ』のドラベッラでオペラ・デビュー。その後は、モーツァルト、ロッシーニの諸役で、欧米の一流歌劇場に次々とデビューする。メゾ・ソプラノの役の中でもコロラトゥーラのパッセージを得意としている。

ボロディナ,オルガ  (1960-、ロシア)
 レニングラード音楽院に学び、1987年、キーロフ・オペラの専属歌手となる。芸術監督のゲルギエフに見出され、活躍する。1992年、コヴェント・ガーデンで『サムソンとデリラ』をドミンゴと共演し、その後も世界各地で活躍するようになった。ロシアものを中心にエボリ公女、カルメン等、レパートリーも広く、現代最高のメゾ・ソプラノ。


【マ】


マイアー,ヴァルトラウト  (1956-、ドイツ)
 1976年に生地のヴァルツブルク歌劇場と契約し、その後、マンハイム歌劇場、シュトゥットガルト歌劇場で活躍し、1983年、バイロイト音楽祭に『パルジファル』のクンドリーでデビューし成功を収める。ワーグナーの諸役のほか、ローラ、デリラなどレパートリーは幅広く、近年はジークリンデやイゾルデなどのソプラノの役でも成功している。


【ヤ】

【ラ】


ルートヴィヒ,クリスタ  (1924-、ドイツ)
 両親共にウィーン・フォルクスオーパーの歌手でベルリンに生まれ、フランクフルト音楽大学で学ぶ。1946年、フランクフルト歌劇場『こうもり』のオルロフスキーでデビュー。1955年以降、ウィーン国立歌劇場を拠点に活躍し、その気高い歌唱はメゾ・ソプラノの歴史に大きな足跡を残した。ドイツ・リートの解釈者でもある。

ラーモア,ジェニファー  (1958-、アメリカ)
 アトランタに生まれ、ニューヨークとワシントンで学ぶ。1986年に渡仏してニースで『皇帝ティートの慈悲』のセストでデビュー。その後もフランスを中心に活躍しており、パリ・オペラ座などで歌う。1991年にミラノ・スカラ座、コヴェント・ガーデンに招かれる。きちんとしたテクニックと、美しい声を持つ。


【ワ】









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