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オペラ作曲家 opera composer [英] |
オペラ発祥のときから作曲家は、オペラを作曲することに価値を見いだし、そのキャリアの中で重要視してきました。オペラの持つ複合的な芸術様式と聴衆へのインパクトは、作曲家の実力を世に示す絶好の機会であったとも言えるでしょう。オペラの作曲家として人気があるのは、『フィガロの結婚』を作曲したモーツァルトをはじめ、イタリアではロッシーニ、ヴェルディ、プッチーニ、ドイツではワーグナー、R.シュトラウスなどがいます。その他の国でも、フランスのマスネ、チェコのヤナーチェク、イギリスのブリテンなどはオペラの作曲を中心に活躍したと言えます。逆にオペラを作曲していない著名な作曲家としては、バッハ、メンデルスゾーン、ブラームス、ショパン、マーラー、ブルックナー(順序を直すこと)などがいます。また、オペラを1作品のみ残し、そこで筆を折ってしまった作曲家にベートーヴェン(『フィデリオ』)、ドビュッシー(『ペレアスとメリザンド』)などが挙げられます。R.シュトラウスのオペラ『ナクソス島のアリアドネ』では、作曲家がオペラを作曲し、後半でそのオペラが上演されます。この作曲家のモデルは、オペラ『イドメネオ』を作曲し、ミュンヘン宮廷劇場で奮闘する若き日のモーツァルトであるそうです。
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オペラ作品の楽譜。フルスコア(総譜)には、歌手、合唱、オーケストラの各パートが大譜表によって示され、主に指揮者によって使用されます。この他にオーケストラ部分をピアノに編曲したヴォーカル・スコアがあり、歌手などはこれを使用して準備します。スコアは作曲家によって記述されますが、音楽部分だけでなく、舞台の背景、場面の転換、人物の動き、台詞部分なども書き込まれます。初演から作曲家の意思による修正や、上演地における慣習・評判に合わせた調整がなされていくつかの版(バージョン)が存在することが多くあります。再演にあたっては、音楽学者などにより研究された校訂版など、その公演に相応しいバージョンが音楽監督や指揮者に選ばれます。
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台本作家は、オペラの題材としての伝説、小説、戯曲などの原作から、歌詞やト書きによる台本(リブレット)を制作し、作曲家に提供します。原作に忠実な台本ばかりでなく、オペラに不要な部分を削除したり、台本作家による創作を加えたりしたものがあります。また、オペラ上演に当たって検閲を通すために原作の設定を大きく変更することもあります。オペラの劇的な部分の土台となるため、オペラが成功するか否かに大きく影響を及ぼします。アリアの部分の多くは韻文で書かれ、作曲家は歌詞に従って作曲することになるため、オペラの音楽的な完成度にも大きく関わります。18世紀のオペラ・セリアでは、メタスタージオが歌詞になることを前提に台本を制作しました。その後、ダ・ポンテとモーツァルト、イッリカ、ジョコーザとプッチーニ、ホフマンスタールとR.シュトラウスなど台本作家と作曲家の関係性により、名作が生まれる例がありました。また、ワーグナーは自ら台本を手がけました。
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