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日本では、どのような団体がオペラを公演しているのでしょうか。そして気になるのはやはりチケットのお値段。ここでは、チケットの価格を比較しながら、国内で公演しているオペラ団体を紹介していきます。
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東京の初台にある「新国立劇場」は、1997年にオープンしました。今では、年に10タイトル(1タイトルにつき4〜7日)を公演しています(2005/2006シーズンの例)。新国立劇場では、主役級の役に、世界で活躍する外国人歌手を多く起用して、世界基準のオペラハウスを目指しています。
チケット料金は、
SS席21,000円、S席18,900円、A席15,750円……E席6,300円、F席3,150円
(例:2005年『セビリアの理髪師』)
新国立劇場ができる前までは、世界で活躍する指揮者、演出家、歌手を、この値段で堪能できる機会は少なかったので、オペラ・ファンにはうれしいところです。
「専属のオーケストラがない」「演出が平凡である」など、多くの批判が寄せられていますが、それも期待が大きいことのあらわれ。新国立劇場のオペラは、世界レベルの歌手を聴くことができ、また、演出もわかりやすいものが多いので、オペラ鑑賞が初めてという人に最もおすすめできる公演だと思います。
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次は、民間のオペラ団体です。大きな団体には、「二期会」と「藤原歌劇団」があります。いずれも、日本人歌手が中心のオペラ団体です。
「二期会」は、ドイツ・オペラを中心に、年に4タイトル(1タイトルにつき3〜4日)を公演しています(2004年東京の例)。
チケット料金は、
S席17,000円、A席13,000円、……D席5,000円
(例:2004年『ドン・ジョヴァンニ』)
各オペラ公演の配役は、A組、B組というように、キャストが2組に分かれていて、片方はベテラン組、もう片方は有望な若手の組となっています。
「藤原歌劇団」は、イタリア・オペラを中心に、年に3タイトル(1タイトルにつき3〜4日)を公演しています(2004年の例)。
チケット料金は、
S席23,000円、A席19,000円、……E席4,500円
(例:2003年『ロメオとジュリエット』)
二期会と同様に、2組のキャストに分かれていますが、片方の組の主役に、超一流の実力を持つ外国人を招聘しています。毎年1月には恒例として、ヴェルディのオペラ『椿姫』を公演していました。
二期会と藤原歌劇団は、長年、日本のオペラ界を支えてきました。現在でも、意欲的な舞台を創造し、評価を確固たるものにしています。
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二期会と藤原歌劇団のほかにも、民間のオペラ団体は数多く存在します。東京を例に挙げてみましょう。
古典から現代の作品まで幅広く公演している「東京室内歌劇場」
チケット料金例:SS席10,000円、S席8,000円、〜B席4,000円
比較的珍しいオペラを公演している「東京オペラ・プロデュース」
チケット料金例:S席12,000円、A席9,000円、B席6,000円
オペレッタを専門に公演している「日本オペレッタ協会」
チケット料金例:SS席15,000円、S席12,000円、〜B席4,000円
日本語訳の歌詞で歌う「モーツァルト劇場」
チケット料金例:S席10,000円、A席8,000円、〜C席4,000円
このほかにも、音楽大学の主催でオペラが公演されていることがあります。音大生がプロとしてやっていくための登竜門となっているようです。
また、市民団体が主催のオペラ公演も数多くあります。オーケストラや合唱団には、オペラが好きな一般の人が参加していて、それぞれ個性豊かな舞台を作り上げています。大変な練習をこなして本番に臨むため、最近はレベルの高い公演ばかりになっています。近くで、このようなオペラがやっていたら、ぜひのぞかれてみてはいかがでしょうか。次はあなたも舞台に立ってみたくなるかもしれません。
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次は、海外オペラハウスの引っ越し公演について紹介します。引っ越し公演とは何かというと、世界の有名オペラハウスで上演されたオペラを、そっくりそのまま舞台ごと日本に持ってきてしまうというものです。とてつもなく大きなスケールの企画となっています。
大道具や小道具に始まり、オーケストラと合唱団、それに裏方で働く人たちまで、本当に舞台ごと(建物を除いて!)、みんな持ってきてしまいます。もちろん、いつもそのオペラハウスで活躍している歌手もいっしょに来日することになるので、日本に居ながらにして世界の超一流のオペラを楽しめるということになります。
この大がかりな移動(引っ越し?)のため、その分、チケット料金も非常に高額です。例えば、2006年6月に来日したメトロポリタン歌劇場『椿姫』の公演は、
S席64,000円、A席57,000円、B席49,000円、……E席23,000円、F席15,000円
となっています(NHKホール)。
海外旅行に行くことを考えれば、安いと言えるでしょうか。なかなか手が届かない値段ですよね。しかも末席のチケットはすぐに売り切れてしまいます。もし観に行くことができれば、そこは世界の有名オペラハウスですので、その超一流の実力を披露してくれるはずです。
上記のような世界の超一流オペラハウスではないにせよ、オペラの盛んな国のオペラハウスが、日本にやって来ることも多くあります。このようなオペラハウスの引っ越し公演には、有名オペラ歌手が出演していないことも多いのですが、チケット料金は、その分、お手頃となっています。例えば2006年1月のプラハ国立劇場『フィガロの結婚』の公演は、
SS席23,000円、S席19,000円、A席16,000円、……D席7,000円
という具合です(オーチャードホール)。
東京だけでなく、地方にも巡業し、また、取り上げるオペラも有名な作品が多いことが魅力です。あなたのお気に入りのオペラが、ご近所で鑑賞できるかもしれません。
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